2015年12月12日土曜日

広島県内の発達障害が相談できる専門機関一覧

今年5月末に仕事を退職してから就職のために利用した機関をまとめておきます。それぞれの機関の自分なりの評価もつけておきました。        

基準:←高評価 A B C D E F →低評価

0.草津病院 N医師

発達障害の診断を受けて以来通院している。病院本体に就労支援の機能はなく、外部機関への紹介を行っているようである。医師も一般の就職活動の実態を知らないためか、根拠なく楽観的である。

直近の診察で就活のストレスで眠れないと訴えたが、特に薬は変わらず、しばらく待合室で待っていてくれと言われて待っていたら相談員の人が障害者職業センターともみじの連絡先を持ってきた。結局どこへ相談してもたらいまわしにされた挙句ハローワークへ行きつくようである。

評価:C(暫定)

理由:N医師は医師として最低限の仕事である薬の処方はしてくれるが、医師であり一般の就職活動を経験していないためか、私の就労についての見通しが甘い。


発達障害を理由に就職がうまくいかないのではないかと伝えた際に「やってみなければわからない」と言われたが、実際にはやってみる前でもwais-3の点数や診察の際に伝えた障害特性から推測できた理由で新卒で就職した会社を2か月で首になった。言わば履歴書に一生ものの傷がついてしまったと言え、今後の私の人生は非常に辛く苦しいものになる可能性は高まった。


初診から2年を経過しても、医学的に客観的な根拠に基づく就職の際の注意点や適職の紹介など、何一つしてくれない。せっかくwais-3検査を受けたのに、その結果についての説明は「問題となる点は見当たらない」の一言だけで終わらせ、数か月後に私が他の機関に相談に行く際にその結果の点数が必要なのでくださいといったときに初めて結果を渡してくれた。その結果は問題ないというにはほど遠かったばかりでなく、その直前に首になった会社での解雇理由はその結果の点数から容易に推測しうるものだった。


退職直前に診察を受けた際に、障害について上司に開示して理解を求めることを検討していることを伝えたが、「ちょっと待ってもらってもいい」といったきり結局何もしてくれなかった。患者の苦労は医師に伝わらないのだろうか。


正精神科医としての、他人の人生に深刻な影響を与えるという重大な責任を自覚していないのではないかと思われる。この人のおかげで私は「やってみなければわからない」と言う人は、やってみて困ったことになっても決して助けてはくれない、という教訓を得た。こんな人を主治医と頼まなければならない患者は不運であろうが、しかし現在私が支援を受けられる様々な機関の人たちの中では最もまともな知識を持つ人物である。

1.ウイングル
 

 広島 発達障害 と検索すると一番上にこの企業のページが出てくる。宣伝に大枚はたいているのだろう。大学院在学中2か月ほど通っており、会社を辞める時には連絡をするようにと言われていたので職員のY氏と面談をして、退職やむなしという結論になった。


ところが後日呼び出されて面談をした際には、先の結論を理解していない職員Oが現れ「このままではまた同じことになる」と恫喝し、強引に退職に至った理由を聞き出された。私は複数の理由がある中で、授業をやるときにうまく間が取れないという理由を最初に答えた。


すると奥谷氏は「間を取れというのは発達障害者の苦手とするあいまいな指示だ。30分に一度5分休憩を入れるという指示なら守れたはずだ」と、自分の断片的で不正確な知識と、間を取るという言葉の意味を強引に解釈して、「指示を聞き返していれば退職せずに済んだ」とまで言い切った。


講義で間を取るというのは、一回説明するたびに生徒が理解するための間を数秒置いてから次の説明に移るというもので、O氏の30分に一度の5分の休憩とは全く異なる概念である。O氏はY氏から退職理由について正しく連絡を受けていない状態で面談に呼びつけたようである。Wの職員間の利用者情報の共有交換に問題があるらしい。


私は奥谷氏がY氏からロクに話も聞いていないことに失望し、それからはO氏と距離を置きたいと考えている。

評価:F

理由:Wの企業理念では障害を個性とみなすと言いながら、その個性を客観的に把握して障害ごとの職業適性を経験則として見出すことができていない。O氏とY氏に限らず、職員の中に個別の障害の詳しい人を欠いた状態で場当たり的な就労支援らしきものを行っているが、電子掲示板を見る限り効果どころか害悪が目立つ。所詮社会の掃きだめといった機能しか果たしていないように見える。

2.H大学 アクセシビリティセンター

6月にO氏を介して退職したことを伝えてから半年もたつのに、具体的な求人の一つも紹介してこない。就職のため一時東京へ引っ越すことを伝えたところ、リスクが高いと反対された。しかし、このままH大学やWに任せておくほうがリスクは高いと思う。


現に10月に広島であった障害者合同面接会の際の対応が拙かった。企業Dを受けてみてはどうかというメールを頂いたが、Dの電子掲示板での評価が低すぎる。激務で理不尽な体育会系という、とても私に合うとは思えない企業である。ここのスタッフは企業の求人票しか見ていないのではないか。企業名で検索していれば、D社が私に合わないことは判断できたはずである。

評価:D

理由:もともとアクセシビリティセンターが就労支援のための機関ではないことは勘案すべきであるが、職員が公務員に近く、民間企業の就職活動の現状を理解できていないようである。

3.竹内発達障害CO


養護学校の先生を退職して発達障害者の教育就職の支援を行う企業を一人で広島に立ち上げたのが竹内先生である。教育学の学位を持っているだけあり、最もまともな助言をくれた。ここからの紹介で、広島障害者職業センターと広島西障がい者 就業・生活支援センターにも行くことになった。相談料10000円/1時間は痛いが、それだけの価値はあったといえる。この中では唯一まともに機能している就労支援。

評価:A

理由:教育学で博士の学位を持ち、体系的で正確な発達障害の知見を持つ。長年の養護学校教諭の経験もあり、人物を見る目も一流である。唯一の難点は相談料の高さである。

4.広島西障がい者 就業・生活支援センター もみじ


センター長を務めるM氏が就職活動に同行してくれているが、正直今のところ必要性を感じない。それに職業紹介はしてくれない。

評価不能

理由:いわゆる就労支援を行っていない。


5.広島障害者職業センター


相談員のM氏が担当になった。経産省の適職検査を受検したが、後で電子掲示板で質問してみたところ、養護学校の先生という人からの回答で、この手のテストを有効に活用しようと試行錯誤を繰り返したが、結論としては参考にはなっても役には立たないということだった。


就活が長期化しているため、私の求める17万円/月の待遇を下げて準社員や契約社員はどうかと打診してきたが、私としてこれ以上下げるのであれば無理をしてでもクローズで就職し、数年をめどに独立したい
東京へ引っ越す話をしたところ、否定的であった。金がかかるというのがその主な理由のようである。M氏曰く、東京へ引っ越すのに50万円、生活費が20万円/月 くらいかかるだろうとのこと。


自分の大学時代の生活費は家賃学費光熱費を総計しても12~15万円程度であったことから、正味の生活費はこれから学費を引いて8~11万円になる。
とても20万円かかるとは思えないが、なにせM氏は現代の貴族(笑)たる公務員であることから、生活水準や金銭感覚が我々庶民とは非常に異なるのだろうと思われる。


逆に広島でM氏の言う準社員や契約社員を選べば、稼げる額は多くて手取り12~15万程度で昇給昇進を望むこともできず、独立するための資金と能力を得ることは難しい。せっかく部分的には特に高いといわれる能力を持っているのだから、できるだけそれを最大限に生かすことを考えるのが支援者の使命なのではないだろうか。


そもそも準社員や契約社員は子育てや介護などの事情でフルタイムでの仕事のできない人のための制度である。決して正社員に受からなかった人の受け皿ではない。正社員になりたいけどなれないから仕方なく準社員や契約社員になりますというような志望動機では合格は困難であろう。

評価:D

理由:M氏は一応客観的根拠に基づく職業適性検査を受験させてくれ、結果を開示してくれた。ただし評価できるのはこの点だけで、これ以外のこの人の言動からは就職活動の現状の見えていない世間知らずの公務員という人物像が浮かび上がる。


6.ハローワーク廿日市


一応障害者担当の職員H氏はいるが、肩書は名ばかりで、発達障害者の就労についての知見や経験則は蓄積されていない。就職相談に応じる気もないようで、ハローワーク内のパソコンで勝手に求人検索して気に入ったのを持ってきてくださいということだった。・・・求人検索なんか家でもできるし。

評価:E

理由:H氏は発達障害そのものにも障害者の就労支援にも詳しくない様子であり、これから知見を蓄積していこうとする意欲も感じられない。やはり行政のように一度勤めればよほどのことがない限り解雇されない職員というのは誠実に仕事をする意欲を失ってしまうのであろうか。

7.ギフテッドエージェント(東京)


東京にある発達障害の当事者が最近起業した発達障害者専門の求人紹介会社である。この会社の配信するメールマガジンへの投稿が機縁となり、電話やスカイプで交流があり、求人やイベントの紹介を受けている。
上京して就職活動を行うことを提案されている。独立するための人脈を作るうえでも東京就職は有利である。私もいずれここの一員になりたいと思っている。


8. 広島大学 カウンセラー I先生

この人には在学中に指導教員を交代させていただく際には大変お世話になった。N医師を紹介してくれたのもこの人である。しかし就職活動については素人であるためか、意味のあるアドバイスは得られない。


WのO氏を高く評価しているのは不可解である。O氏には障害の正しい知識がなく、話の筋も通らない。なぜこのような軽薄な人物を客先へ出すようないい加減な企業とH大学に付き合いがあるのかも不可解である。

評価:B(在学中)/E(卒業後)

理由:
(在学中)卒業の道筋をつけていただいたのはありがたかった。しかしこの人が早期に適切な人と連絡を取っていれば、私は1年留年せずに済んだだろう。

(卒業後)上京しての就職活動を提案された話をしたところ、ギフテッドエージェントの人たちを無責任と罵った。しかし私の見るところ、ウィングルの奥谷氏の方がよほど無責任である。

9. 広島新卒応援ハローワーク N氏

学校を卒業して3年までは新卒応援ハローワークが利用できる。ただし、障害についての知識はなく、職探しがしたいのなら家のパソコンでハローワークのWEBから探すほうが早いし楽。
履歴書の添削もしてくれるが、そもそも私の作成した履歴書や志望動機を理解できているが疑問。

番外.  いい就職プラザ(名古屋)

県外の名古屋の機関。第二新卒の就活のサポートをしてくれる。助言を2点頂いた。1.障害は非開示が良い 2.現在東京では未経験者がIT業界に入るハードルが低くなっており、IT系を狙うのならば東京に引っ越して就職活動を行うほうが効率が良い。

総評:発達障害の支援を謳う機関は多数あれど、知識と経験と能力を持つ支援者は極めて少ないのが現状である。特に公的機関や公的な補助金で利益を得ている民間機関には、発達障害を正しく理解しないまま他の知的障害や精神障害と一緒くたにして同じ支援を行っているところが多い。

これだけたくさんの機関に相談してきてわかったことは、

1.自己負担0で受けられるサービスはほぼすべて受けるに値しない。安かろう悪かろうの典型である。

2.意外と健常者対象のサービスの方が就職活動について適切な助言が得られやすい。補助金に頼る弱者ビジネスと資本主義に基づく競争原理により不適切な企業が淘汰される一般企業の違いであろう。

3.上に記した機関の9割は私の役には立ってくれなかった。もともと自分たちのためという名目で作られたこれらの機関が、無能有害な社会人に無駄に給与を与えるだけの存在に成り下がっている現状をとても悲しく思う。これらの機関が障害者のために使われるはずの公共の予算をピンハネしているために、肝心の我々は自己責任自己負担での就職活動を強いられている。


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